豊な自然に囲まれた妙楽寺は、東に北九州市、南に中間市と隣接する水巻町に
位置します。
近くには有名な“堀川運河”があり、堀川歴史公園では江戸時代からかんがい用水や田畑の開発、明治〜昭和と製鉄所への石炭の運搬など堀川の歴史を学べます。
山口から来た岡部磯衛門忠良という武士の開基です。天文5年(1536年)鯉口に草庵を結びましたが、その後羅漢祠(御輪地)のそばに成就院という庵を建て、天正7年本願寺の末寺となりました。本尊は阿弥陀仏立像です。
この場所から小六谷(吉田地区)に移ったのは、二世了伯の時、寛永10年(1633年)ですが、昔の小六谷は石ばかりであり、堀川の揚土を捨てたので寺地としては適当な土地になることができました。
また同年正月二日の夜、夢の中に本尊の阿弥陀如来が立ち、「本尊、了伯ニ告テ曰く、小六谷、即チ是我有縁ノ地ナリ。汝若シ我ヲ彼ノ地ニ安置セバ則チ佛力往持而て、邑里日ニ、栄エ民人永ク安ラン。汝必ズ遲慮スルコトナカレ」と、これは「ここ小六谷に移れば、民心安らかにして極楽浄土これにしくはなし」という意味を告げられました。
代々、村の子弟に読み書きを教えてきたといわれますが、特に十世宝灑の時には学寮を設けたともいいます。
古びた中国風の楼門をくぐると約400年前の風景を想像させることでしょう。
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